1970年代、東京・青山に新幹線「新東京駅」を作るウワサがあった!

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新幹線が西に延伸され、並行して東北・上越新幹線やリニアモーターカー構想が議論されていた1970年代、「青山」に新東京駅を作るという計画が話題になったことがある。

1970年代初頭に駆け巡ったうわさ

新幹線(画像:写真AC)
新幹線(画像:写真AC)

 新幹線が西に延伸され、並行して東北・上越新幹線やリニアモーターカー構想が議論されていた1970年代、「青山」に新東京駅を作るという計画が話題になったことがある。現在の東京の路線が完成するまでに、さまざまなアイデアが生まれては消えていったのだが、なぜ青山だったのか。

 最初に断っておくが、この計画は正式に検討されたものではない。はっきりしているのは、1970年代初頭にこのような新駅のうわさが流れ、多くの有名企業が用地確保に奔走したと伝えられていることだ。

『週刊大衆』1972年10月19日号に掲載された「新・新幹線の東京中央駅決定!? 青山周辺の土地争奪戦」という記事によると、うわさの発端は青山の地価の高騰だった。

 当時、日本一地価の高い銀座の坪単価は約400万円。にもかかわらず、青山は700万円以上の値を付けていたというのである。この背景には、新東京駅のうわさがあった。それに便乗した大企業が土地を買い占めたのである。

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