サンライズの奮闘は「反転攻勢の兆し」なのか? 今後にあまり期待しない“控えめ夜行列車論”を語ろう

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「日常的に乗れる存在」としての夜行列車の存在意義を、これまでの議論をおさらいしつつ、あまり期待せずに見つめる。

「女子旅」ブームが後押し

なは(画像:写真AC)
なは(画像:写真AC)

 では、もしなはやあけぼのや銀河に、サンライズ並みの車両が導入されていたら、廃止は避けられたのだろうか。

 仮定の話に結論は出せないが、少なくとも、近年のサンライズには

「最後」
「唯一」

という希少性だけでなく、“追い風”が吹いていたことを見逃してはならないだろう。

 そのひとつが、2010年代半ばからの「女子旅」のムーブメントだ。目的地の出雲地方の魅力と相まって、鉄道系以外のメディアで度々、取り上げられてきた。女子旅の乗り物として選ばれたのは、「夜汽車」という情緒的な魅力に加え、

・プライバシーが保たれる個室寝台である
・内装にも清潔感や温かみがあり、シャワーなども備わっている

など内装・設備面の前提条件がそろっていたことが挙げられる。

 改めて簡単に説明すると、サンライズは東京~高松間の「サンライズ瀬戸」と、東京~出雲市間の「サンライズ出雲」が併結され運行されており、両列車は岡山で切り離し・連結される。下りの場合、東京を21時50分に発車し、高松には翌朝の7時27分、出雲市には同9時58分に着く。

 客室は居住性の良い個室寝台が中心で、代表的な設備であるひとり用の「シングル」やふたり用の「ツイン」などは、背をかがめることなく室内に入ることができる。その広さはビジネスホテルには遠く及ばないものの、カプセルホテルのベッドよりは広い。共用部分にはトイレや洗面所だけでなく、シャワー(使用は先着順)やミニロビーもある。

 料金は

・東京~高松:2万2650円
・東京~出雲市:2万3210円(いずれも通常期、「シングル」利用)

割引プランにもよるが、新幹線や航空機に比べても遜色のないコストパフォーマンスといえるだろう。

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