コロナ禍でオワコン扱いだった「エアバスA380」が一転、重宝され始めた切実理由

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エアバスA380は、世界最大のジェット旅客機である。その異様な大きさと四つのエンジンと2階建ての客室により、見ただけでそれとわかる存在感がある。そんな航空機が戻ってきつつある。

復活計画も思うように進まない現実

2022年11月19日、ヒースロー空港で撮影された、トゥールーズの生産ラインから搬出された最後のA380、A6-EVS(画像:ブレイロックボーイ)
2022年11月19日、ヒースロー空港で撮影された、トゥールーズの生産ラインから搬出された最後のA380、A6-EVS(画像:ブレイロックボーイ)

 エアバスA380を最も多く保有しているのは、アラブ首長国連邦のドバイを本拠とするエミレーツ航空である。保有する119機中、88機が既に運用中であるが、2024年以降は全機体を使用する計画とのことだ。

 エミレーツ航空は、2022年6月に

「保有する119機のうち、現在65~70機を運用中であり、今後は早急に復活させる」

と発表していた。しかしながら、1年以上たった今でも思うように復活できていないことがうかがえる。A380を完全に復活させるには、2022年の時点で40~50人のパイロットの養成が必要になるとしていたが、やはりクルーの確保に苦戦しているようだ。

 とはいえ、2022年11月に成田~ドバイ線においてA380が復活を遂げ、2023年6月からはドバイ~バリ線にも投入されている。

 ドイツのルフトハンザ航空も、A380を復活させた。ルフトハンザ航空は、元々所有していた14機全てを売却していた。しかし、航空旅客需要の回復を受けて、2022年5月にエアバスA380の再運用について検討を開始し、わざわざ買い戻したのだ。その結果、今では予備機2機を含めた6機の復活を遂げている。

 ルフトハンザ航空の場合、主に北米路線に投入されており、アジア路線ではミュンヘン~バンコク線のみであり、日本ではまず見かけることはないだろう。14機のA380うち6機を復活させたものの、残りの8機は契約上の問題で買い戻しは難しいという。

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