日本の船舶開発、もはや「中韓」に絶対負けられない土壇場事情【連載】方法としてのアジアンモビリティ(6)

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急速に変化・成長する経済圏として、世界的に注目されているアジア。この地域発のモビリティ・アプローチが、今後の経済において重要な役割を果たすことはいうまでもない。本連載では、アジアにおけるモビリティに焦点を当て、その隆盛に迫る。

正念場を迎えた日本の造船業界

MANエナジーソリューションズのウェブサイト(画像:MANエナジーソリューションズ)
MANエナジーソリューションズのウェブサイト(画像:MANエナジーソリューションズ)

 カギを握るアンモニア燃焼エンジンの開発でも、日本は中韓と熾烈(しれつ)な競争に直面している。

 アンモニア燃料船の開発に取り組む日本の企業連合は、ドイツの産業用エンジン大手MANエナジーソリューションズとの共同でエンジン開発を目指していた。

 ところが、2023年6月には、CSSCの子会社・中船重工龍江広瀚燃気輪機(GHGT)が、MANのガスタービン事業を買収すると報じられている。

 当初アンモニア燃料船の開発では、技術力で勝る日本が有利との見方もあったが、中韓に先を越される可能性もある。日本の造船業界はまさに正念場を迎えている。

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