富裕層はなぜ「豪華客船ツアー」を好むのか? いまや「永住権」を取れる船もあった!
米国の豪華客船会社の驚きプラン
コロナ禍の影響で、自宅や別荘などで仕事をするリモートワークが少しずつ普及し始めた。一部ではキャンピングカーで移動しながら行う人たちも現れ、仕事スタイルの多様化が進んでいる。
そんななか、話題を呼んでいるものがある。それは2020年に米国の豪華客船会社ストーリーラインズが発表した、クルーズ船の永住権を獲得し旅をするプランだ。「船で世界一周旅行ツアー」であれば理解できるが、
「クルーズ船に永住しながらリモートワークをする」
というプランは、いかにも現実離れしている。
そこで、まずは居住できるクルーズ船について見ていこう。
永住できる世界一周クルーズ船とは
ストーリーラインズ社が発表した永住できる世界一周クルーズ船は2025年就航予定で、全長741フィート(約225m)の船に
「547戸」
の居住区画ができる。
最も狭いものでも237平方フィート(約22平方メートル)のワンルームが用意されており、価格は約100万ドル(約1億3200万円)。最も広いものでは広さ1970平方フィート(約183平方メートル)の4ベッドルームがついた2階建て構造で、
「約800万ドル(約10億5300万円)」
となっている。またセミオーダーに対応できる11種の間取りを用意し、およそ1000人の乗客が住めるようになる予定だ。
マイホームと考えても非常に高額だが、一部のプランは完売しているというから驚きである。ちなみに値段には、
・食費
・飲み物
・プログラム
なども含まれ、船内のジム、屋外トラック、ゴルフシミュレーターなども利用可能。加えて、マイホームとして購入したいという人以外に向けて、64万7000ドル(約8560万円)からの24年賃貸契約なども用意されている。
いずれも郊外なら家が何軒か建つほどの金額にもかかわらず、なぜこれほど高額な居住型クルーズ船に需要が集まっているのだろうか。