タクシードライバーの「カーナビ依存」が招く迎車・降車トラブル、防ぐために必要な究極の一手とは

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タクシードライバーはGPSを信用しすぎてトラブルに巻き込まれることも少なくない。現在のGPSには、無視できない「誤差」があるのだ。

運賃は「距離」「時間」で決定

人工衛星のイメージ(画像:写真AC)
人工衛星のイメージ(画像:写真AC)

 さて、多くの人が知っているように、タクシーの運賃は

・距離
・時間

によって決まる。乗車距離が長ければ長いほど、また時間がかかればかかるほど、運賃は高くなる。時間は時計を見ればわかるが、距離はどうやって計算しているのか。

 現在は、

「タイヤの回転数」

で距離を計算している。回転数が正確に保たれていないと、車両によって運賃が異なる恐れがある。

 そのため、計量法に基づき、メーターが正確であることを確認するため、年1回の点検が義務付けられている。今後は、ソフトメーターと呼ばれる新方式を実用化し、より正確なメーターを目指す。

 ソフトメーターとは、GPSを利用して走行距離を記録し、運賃を決定する方法である。ただし、現在はまだ実証実験の段階であり、ソフトメーターの性能の目安となる日本産業規格(JIS)に基づき、許容誤差範囲などを年内に決定する。

 ソフトメーターが実現すれば、正確な距離だけでなく、人工知能(AI)と併用することでさまざまなことが見えてくるだろう。

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