「中古車買い取りトラブル」が起き続ける根本理由 悪いのは“買い取り業者”だけじゃなかった?
トラブル発生時の対処法

ヒアリングでは誠実に対応しても、契約してクルマを引き渡した後に「事故歴があったから減額する」と通告されることもある。その場合の対処法を見てみよう。
●知識武装をする
トラブルの原因が中古車買い取り店にあるのか、売り手自身にあるのかを明確にする必要がある。自身に落ち度がない場合、査定時のミス(見落とし)か、中古車買い取り店が悪意を持って減額請求して利益を上げようとしているかのふたつが考えられる。ヒアリングで正直に話したなら、過失は中古車買い取り店にあり、「こちらが負担する必要はない」と主張すべきである。
●証拠を残す
査定担当者も責められたくないので、会社にうその報告をすることがある。いったいわないのトラブルに発展する可能性もあるので、できれば査定時のやりとりを録音しておくといいだろう。信頼関係としてあまりやりたくないが、仕方のないことと割り切るのも一考である。
●事情に詳しい友人・知人に間に入ってもらう。
トラブルが起これば交渉に発展する。交渉が得意な人なら自力で対応できるが、交渉が苦手でいいくるめられる可能性がある場合は、クルマや法律に詳しい友人・知人に協力を依頼するのも手だ。
●公的機関や専門家を頼る
周囲に頼れる人がいない場合や、日時の調整がつかない場合は、別の手段が必要だ。民間機関や公的機関が提供する相談窓口を頼ってみよう。ひとつは最寄りの消費者センター、もうひとつは日本自動車購入協会(東京都品川区)の「JPUC車売却消費者相談室」だ。ここに相談すれば解決の糸口がつかめるだろう。お金はかかるが、買い取りトラブルに詳しい弁護士に相談するという方法もある。
クルマの買い取りに限らず、一般消費者も知識を持たないと損が多い時代になってきた。自分の身は自分で守るためにも、取引前にしっかりと勉強しておくことが大切だ。