「中古車買い取りトラブル」が起き続ける根本理由 悪いのは“買い取り業者”だけじゃなかった?
中古車買い取り店にクルマを売却する際、ちょっとしたトラブルが発生することがある。よく聞くのが「引き渡し後の減額請求」だが、なぜこのようなことが起こるのだろうか。
中古車買い取りの流れ

ビッグモーター(東京都港区)やネクステージ(愛知県名古屋市)、グッドスピード(同)など、大手中古車販売会社の不祥事が世間をにぎわせている。ただ、中古車取引にはトラブルがつきものだ。
新車購入時に下取りや買い取りを比較検討する人は多いが、中古車買い取り店にクルマを売却する際、ちょっとしたトラブルが発生することがある。よく聞くのが「引き渡し後の減額請求」だが、なぜこのようなことが起こるのだろうか。
中古車買い取りの流れは、大きくわけて
1.査定依頼
2.実車査定
3.契約
4.引き渡し
5.入金
の五つのステップが主となる。インターネットなどに投稿されるトラブルは、「4」の引き渡し以降に発生することが多い。
クルマの買い取り査定は、店舗での査定のほか、出張査定といって自宅などで行われるのが一般的だ。納得のいく金額が提示されれば契約成立となり、期日までにクルマと必要書類を引き渡す。ところが、クルマを引き渡した後で、
「クルマを再チェックしたが、修復歴(事故歴)があったから契約価格では買い取れない。減額する」
といわれることがある。つまり、契約時と話が違うということになり、トラブルに発展する。
クルマの査定は、査定士の資格を持った人が行う。機械ではなく人がクルマを見るため、「うっかりミス」があっても不思議ではない。
「弘法も筆の誤り」
ではないが、どんなに経験豊富な査定士でも完璧ではないということを理解しておくことが大切だ。