東海道新幹線が台風7号で大混乱 トラブルまみれの「移動体験」はなぜ記憶に残るのか?
台風7号は交通機関にも大きな影響を与えた。東海道新幹線を始めとする多くの列車が運休や大幅な遅延を余儀なくされ、高速道路も一般道も至る所で通行止めが起きた。
交通機関と台風7号の影響

お盆休みの真っただなかに日本列島を襲った台風7号は、交通機関にも大きな影響を与えた。東海道新幹線を始めとする多くの列車が運休や大幅な遅延を余儀なくされ、高速道路も一般道も至る所で通行止めが起きた。その結果、駅は人であふれかえり、通行止めを迂回する車でたくさんの渋滞が発生した。
この影響で、お盆の期間中に出掛けた人のほとんどは、何らかの予定変更を強いられ、なかには大変な苦労をした人もいるだろう。実は筆者(島崎敢、心理学者)もこの期間中に通行止めによる渋滞と、新幹線の遅延の両方に巻き込まれ、なかなかの苦労をした。
こういったトラブルに巻き込まれている最中は、精神的にも肉体的にもきつい。予定どおりにならない状況に腹を立てたり落胆したりするし、快適ではない環境で足止めを食らった人はとても疲れただろう。心のなかもネガティブな感情で満たされてしまい、いら立ちを態度や言葉に出してしまった人もいるかもしれない。
しかし、こういった経験は、時間がたってから振り返ってみると、よい思い出になっていて、苦労をともにした人たちと「あのときは大変だったよね」などと話が盛り上がったりする。
いや、もしかしたら時間などたたなくても、目的地に到着してすぐに「いやあ、大変な目に遭っちゃってさあ」などと、体験談を披露した人もいるかもしれない。現に筆者も、別の場所で同じように苦労した友達と、苦労話を披露しあって大いに盛り上がった。