米国新車市場の裏側! 販売台数好調も、初期品質は「3年連続悪化」 捻じれた現実が生んだジレンマとは

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2023年7月の米国新車販売台数は、前年同月比14.7%増の131万4312台となった。米国経済の先行き不透明感にもかかわらず、2023年1月以降、前年実績を上回る販売が続いている。

日本車の高品質揺らぐ

米国の自動車初期品質調査結果。2023年版(画像:JDパワー)
米国の自動車初期品質調査結果。2023年版(画像:JDパワー)

 さらに驚くべきことに、高品質のトップ3ブランドは、ステランティス傘下のダッジとラム、アルファロメオであり、欧州ブランドのポルシェ、マセラティ、ジャガーも上位に名を連ねた。

 日本車で平均(192)を下回った(品質が良かった)のは、レクサス、日産、スバル、ホンダの4ブランドのみであった。

 トヨタ、マツダ、三菱自動車は平均を上回っており、かつて高品質・低価格の良品質で米国市場を席巻した日本車の地位は崩壊しつつある。

 初期品質の悪化が続いているのは、

・サプライチェーンの問題
・リモートワークの弊害

が原因とされているが、今後も品質の悪化が続くとも考えにくい。

品質悪化が続く本質的な理由

インフォテイメントシステム(画像:TI)
インフォテイメントシステム(画像:TI)

 初期品質の悪化に拍車がかかっている理由は、

・革新的な先端技術の導入を優先し、品質を軽視する傾向。
・特定の機能に不具合が集中し、改善されないまま搭載車種が増える悪循環。
・電気自動車(EV)の不具合の増加

などが挙げられるが、まったく歯止めが掛かっていない。

 一種のジレンマのなかで、新たに導入された先進技術が顧客の期待通りに機能しなければ、顧客からのクレームが増えることになる。そうしたリスクを抱えながらも先進技術を導入しなければ競争に勝てないという市場原理が働いている。

 マルチディスプレーやインフォテイメントシステムの不具合は比較的多いとされる。従来のインパネ機能を継承しつつ、スマートフォンなどとの連携による機能強化が進み、対応機器・機能が増加するなかで不具合を解決し切れていないようだ。

 車線逸脱防止や前方衝突警告などの高度運転支援技術でも不具合が多発しているというが、これらの先進技術が十分に機能していない現実は受け入れがたい。

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