「乗って終了」はもう古い? 観光列車の目的「沿線経済の活性化」に本腰入れて考えるときがやって来た

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豪華さを味わえる観光列車が日本各地に登場している。一方で、沿線で買い物をして経済効果をもたらす乗客をいかに呼び込むかが課題となっている。

「ななつ星」乗客の9割は国内客

ななつ星in九州(画像:JR九州)
ななつ星in九州(画像:JR九州)

 これが、時間とお金に余裕のある「アクティブシニア」を引きつけた。

 ななつ星in九州の成功を受け、JR西日本は大阪発日本一周「トワイライトエクスプレス瑞風」、JR東日本は東北・北海道一周「トランスイート四季島」の運行を開始した。また四国では、JR四国、JR西日本、JR貨物、東急が、2024年から四国と瀬戸内海を巡るクルーズトレインの運行を開始することを発表している。

 ななつ星in九州は、さらに進化している。

 2022年10月に車両を改装して運行を開始したななつ星in九州は、最高価格が

「170万円」

と。従来の6割増しとなっている。

 目的はホスピタリティ(心のこもったもてなし)の向上だ。ななつ星in九州の乗務員の接客レベルが高い理由のひとつは、利用客に満足してもらうことにある。それを高めるために、定員を30人から20人に減らし、バーや茶室を設置した。

 このホスピタリティを充実させるために、運賃も割高になった。それでも申し込みが殺到している。インバウンド需要が注目される一方、同列車の乗客の9割は「国内客」
であることも特筆すべきだろう。

 JR九州の成功は、観光列車が

「沿線外からの乗客を呼び込む」

有効な手段であることを知らしめた。その結果、今では各地のローカル線が観光列車を利用して路線の維持をもくろんでいる。

 その一例が、鳥取県の若桜(わかさ)鉄道だ。同社は1987(昭和62)年にJR西日本若桜線を転換して開業した第三セクターである。

 若桜線はもともと兵庫県との陰陽連絡線のひとつとして計画されたが、完成には至らなかった。廃止が検討されるほどの赤字だった同路線が、観光需要の掘り起こしを強化したのは2018年である。

 所有車両を、レトロ感のある観光列車仕様(通常の運行にも使われる)にリニューアルした。この列車が話題となり、同列車の利用客やツアー参加者が増加。2018年から2019年末までの同列車の経済効果は1億3174万円と試算されている。内訳は

・観光客の飲食/宿泊/土産物の消費による直接効果:8574万円
・それに伴う生産/雇用の増加による波及効果:4600万円

となっている。

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