「レストラン列車」はなぜ近年増加しているのか? 23日「ふたつ星4047」運行開始で改めて考える

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乗車中に提供される食事を楽しむレストラン列車が近年増加している。その背景には何があるのか。

レストラン列車とは

ななつ星 in九州(画像:JR九州)
ななつ星 in九州(画像:JR九州)

 2年ぶりの自粛期間のない夏休みが過ぎ、まだまだ感染対策の徹底は必要だが、観光産業も徐々に始動してきている。これから迎える行楽シーズンに、旅の計画をしている人も少なくないだろう。

 近年は列車の旅と乗車中に提供される食事を楽しむ、クルーズトレインやレストラン列車が増加しており、新たな観光形態として注目されている。列車の車窓の風景を眺めながらの食事は、また格別なものがあるだろう。

 レストラン列車は食堂車のような顧客サービスというより、いわば

「列車を利用した観光ツアー」

だ。

 料理は沿線や目的地の旬の食材をふんだんに使用していることが特徴で、特に地元の郷土食という訳でもなく、フレンチやイタリアンで現代的に調理されることも多い。地酒、ワインなど地元ゆかりの酒類が提供され、列車の旅ならではのよさがある。食によって地域に思いをはせ、旅情が盛り上がるツアーと言えるだろう。

 レストラン列車は完全予約制で、旅行商品として販売されるものが多い。地域の特産品のシーズンに合わせて、イベント列車の一環で実施されるものも見られる。また、その列車ならではの特製弁当や食事セット・飲み比べセットなど車外で調理したメニューをデリバリーする形態も多い。その場合は完全指定席だが、必ずしも食事を予約する必要はなく、乗車券を購入すれば乗車できるものもある。

 早い時期からレストラン列車を運行したのが、いすみ鉄道(千葉県大多喜町)だ。JR西日本からキハ28系を譲渡され、2013年から「レストラン・キハ」として運行を開始した。

 レストラン・キハはレストラン列車の先駆であり、メディアにも取り上げられ、広域からの集客も見られた。カレー列車、房総ジビエ列車(いずれも9月15日現在は募集していない)、イタリアンレストラン「ペッシェ アズーロ~青い魚」のシェフ監修の伊勢海老特急イタリアン列車コースなどを提供している(キハ車両の老朽化により、2022年11月に定期運航を終了予定)。