三菱の欧州「新型コルト」9年ぶり復活も 外見がまんま“ルノー・クリオ”なワケ
三菱自動車はヨーロッパ市場向けに新型コルトを10月に投入すると発表した。あくまでもヨーロッパ向けであり、日本で販売される予定はない。
今後のヨーロッパ販売の行方

最後に、三菱自動車の過去5年のヨーロッパと全世界計の販売台数を見てみよう。
・2018年:ヨーロッパ236 世界計124万4000(台)
・2019年:ヨーロッパ215 世界計112万7000(台)
・2020年:ヨーロッパ144 世界計80万1000(台)
・2021年:ヨーロッパ131 世界計93万7000(台)
・2022年:ヨーロッパ61 世界計83万4000(台)
過去のヨーロッパ戦略や新型コロナウイルス感染拡大などの影響により、2022年のヨーロッパの販売台数は、2018年の4分の1まで下がっている。
ジリ貧のヨーロッパ販売に加え、ヨーロッパのガソリン車の市場が2035年に向かって先細りするなかで、自社開発をする車種と、OEMで対応する車種を選別した上で投入するのは正しい判断といえるだろう。
しかし、2035年までにガソリン車の需要が全くなくなるわけではない。電気自動車(EV)との価格差を考えると、
「ガソリン車の駆け込み需要」
的なものが起こり得る可能性もある。既存モデル(スペーススター、エクリプス クロス)に、ASX、新型コルト、そして2024年に発売予定の新型アウトランダーPHEV(プラグインハイブリッド車)を加えて、どこまで回復させられるか興味深い。