日産サクラに「オタク要素」はいらない! 国内EVシェア“4割超え”で見えてきた、「普通っぽさ」という躍進への萌芽
日産自動車が開発した軽自動車規格のBEVである「サクラ」が発売開始から1年が過ぎた。その間の累計販売台数は、2023年3月19日の時点で約4万2000台に上っている。
国内EVシェアの4割獲得
日産自動車が開発した軽自動車規格のバッテリー式電気自動車(BEV)である「サクラ」が発売開始から1年が過ぎた。その間の累計販売台数は、2023年3月19日の時点で約4万2000台に上っている。
この数字は現時点で国内登録されているBEV総数の
「約4割」
に相当する。すなわち、現時点での日本で最も売れているBEVがサクラなのである。
さらに、サクラにはメカニカルコンポーネンツを共用する兄弟車の三菱ekクロスEVがあり、こちらの4月末までの販売台数は8190台である。現在では、おおむね1万台近くに達していると思われる。
日産サクラと三菱ekクロスEVが販売台数を伸ばした背景にあるのは、何といっても
「価格の安さ」
にある。
その金額はグレードによって異なっているが、おおむね250~300万円というもの。軽自動車としては高価ではあるものの、他のBEVとの比較では圧倒的に安い。その上、国と自治体の補助金を合わせるとおおむね100万円を浮かせられる。すなわちベーシックグレードであれば
「150万円」
からがスタートとなる。
この金額なら、既存の軽自動車からの乗り換え需要も十分に望める。その上で、「初めてだがよい機会でもあるしBEVを試してみるか」というユーザー層の購買欲も刺激した結果だろう。