瀬戸内「離島航路」廃止相次ぐ 厳しすぎる国の補助金条件、対象航路わずか4割台 地方の恨み節はいつまで続くのか?

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香川県の小豆島と岡山県備前市を結ぶフェリーが12月から運休する。離島航路には国の補助制度があるが、適用基準が厳しく、このままではさらに運休が相次ぐことも考えられる。

厳しすぎる国の補助条件

閑散とした瀬戸内観光汽船の大部港フェリーターミナル(画像:高田泰)
閑散とした瀬戸内観光汽船の大部港フェリーターミナル(画像:高田泰)

 国土交通省は、離島航路の維持に向けて補助制度を設けている。

 離島住民の運賃割引費用に加え、赤字見込み額の2分の1、公設民営化方式導入による船の建造費用の一部などが支援される仕組みだ。

 しかし、全国に286ある離島航路のうち、補助対象は127航路(44%)しかない。対象の離島にとって

「唯一の航路であり、なおかつ赤字」

であることが条件になるためだ。条件はかなり厳しいといえる。

 呉市が大崎上島と結ぶしまなみ海運のフェリーなどに独自の補助金を交付しているほか、尾道市が民間で運航継続が難しくなった尾道水道の渡船2航路を第三セクター会社で引き受けるなど、航路維持に取り組み自治体もある。

 呉市は人口20万人以上、尾道市は約13万人。土庄町や備前市より規模が大きいからこそできたことだが、厳しい財政下で先行きに不安を隠せない。呉市交通政策課は

「国に離島向け予算の拡大を求めているが、状況は厳しい」

と頭を痛めている。

不満を募らせる自治体

国土交通省(画像:写真AC)
国土交通省(画像:写真AC)

 国の2023年度一般会計当初予算に盛り込まれた道路予算は、有料道路関係を除いた直轄事業と補助事業で計約2兆3000億円に上る。

 これに対し、離島航路の維持・確保支援に回される予算は約70億円にすぎない。離島を抱える自治体は現状に不満を募らせている。

 国交省内航課は、

「国交省としては離島航路の予算を増やしたいが、財政状況が厳しく、確保できないでいる。住民の生活航路に限定した最低限の支援しかできないのが現状だ」

と語った。

 離島の大半は、本土の過疎地域以上の急ペースで人口が減っている。移住者や観光客を呼び込み、地域社会を維持するには航路が欠かせない。離島を抱える自治体の悲痛な叫びはいつ、国に届くのだろうか。

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