蒲蒲線は本当に必要か? 4月当選の新区長は推進派も、慎重・反対派の合計票数大きく下回る現実 そもそも地元民にメリットあるのか

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新たな空港アクセス路線として、その行方が注目されている蒲蒲線。4月23日に行われた大田区議会議員・大田区長選挙の結果を見るに、大田区民の意見は大きく分断されていることがわかった。

区長選は推進派が当選

蒲田駅(画像:写真AC)
蒲田駅(画像:写真AC)

 蒲蒲線は、東急多摩川線矢口渡駅付近から多摩川線を地下化し、JR・東急蒲田駅地下、京急蒲田駅地下を経由し、大鳥居駅前から羽田空港へ乗り入れる路線だ。

 東急東横線や東京メトロ副都心線への相互直通を実施し、羽田空港と渋谷・新宿方面のアクセス向上を図る。2022年10月には大田区と東急が出資する第三セクター「羽田エアポートライン」も設立された。

 今回の選挙ではこれが大きな課題となった。4期を務めた松原忠義区長が退任したことにともなう区長選では3人の候補が出馬した。まず、選挙結果を見てみよう。

・鈴木あきまさ(無所属・自民公明推薦):10万4444票
・もり愛(無所属・立憲れいわ支持):9万3847票
・岡高志(無所属):6万5501票

 区長選は、元自民党系区議で蒲蒲線を推進する鈴木氏に対して、都民ファーストを離党した元都議のもり氏と元区議の岡氏が争う展開となった。もり氏と岡氏はいずれも、蒲蒲線に慎重、批判的な主張を行っていた。

 もり氏と岡氏の票が一本化されなかったため、鈴木氏が当選したが、得票数は蒲蒲線に慎重・反対派の方が多かった。合わせて15万9348票で、鈴木氏より53%も上回っている。

 一方、区議選はどういう結果だったのか。上位三位までの候補者を見てみよう。

・奈須りえ(無所属):1万4770票
・本多たかまさ(日本維新の会):8283票
・おぎの稔(無所属):8110票

 蒲蒲線に批判的な姿勢を示しているのは、奈須氏とおぎの氏。いずれも前回より得票数を伸ばしている。奈須氏は前回の1万901票から約3000票増やした。また、おぎの氏は前回3304票である。町内会などの地場ネットワークが票田となる区議会選挙において、驚異的な票の伸び方である。

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