航空会社が手荷物を無断で処分? コロナ禍が生み出した「ロストバゲージ」大量発生問題とその顛末とは
2022年春ごろから、ヨーロッパや北米の主要空港で、出発地で預けたスーツケースなどの手荷物を乗客がスムーズに受け取れない「ロストバゲージ」が頻発した。その背景には何があるのか。
コロナ禍の後遺症が生み出したもの
海外旅行が本格再開し、欧米や日本など世界各地の空港で混雑が続いている。特に深刻なのは、空港のあらゆる場所での「スタッフ不足」だ。
2022年春ごろから、ヨーロッパや北米の主要空港で、出発地で預けたスーツケースなどの手荷物を乗客がスムーズに受け取れない
「ロストバゲージ(Lost Baggage)」
が頻発した。
手荷物を取り扱うスタッフがコロナ禍で大量退職し、再開後にスタッフが足りなくなったことが原因だった。インターネット上には、空港に取り残されて山積みとなったスーツケースの画像などが出回った。
ロストバゲージそのものはコロナ禍以前からあったが、通常、当日中か翌日、遅くとも
「数日後」
に受け取れていた。
しかし、最近は時間がかかり1年近く要したという声もある。しかも、手荷物が行方不明となり、航空会社ではなく乗客自身が自力で探し出したというケースも散見された。