「新幹線駅」がない自治体の盛り上げ方、いったいどうしたらいい? 北陸新幹線延伸を例に考える
新幹線の駅がないまちは、今後いかなる手段で地域を盛り上げていくべきなのだろうか。そもそも、新幹線整備が進んだ地域の経済効果はどのくらいなのか。
住みやすさをアピールする手も

観光客だけでなく、地域住民の移動手段の確保に取り組み始めた地域もある。長野県東部に位置する小諸市では、LINEと連携したMaaS(マース、Mobility as a Service(サービスとしての移動))の導入実験を行った。
同市は、戦国時代に整備された小諸城を有し、北国街道の宿場町として栄えた町だ。現在は、長野県東部の東信地方の上田市、佐久市につぐ人口約4万人の都市である。しかし、北陸新幹線の駅誘致で隣の佐久市に敗れ、東京との直通だった特急列車がなくなり、近年は人口減少の一途をたどっていた。
そのようななか、市は既に西隣の東御市で市内巡回電動バスの実証実験を行っていた一般企業などと手をとり、三輪と四輪の電動カート「egg」、電動バス「こもこむ号」の市内巡回実験を行ったのだ。
結果、電動カートの10日間の述べ利用者数は522人。同種の車両を用いた多くの先行事例を上回る利用者数を記録した。
このように、地域住民の移動手段を充実させ、
「行ってみたいまち」
「住んでみたいまち」
としてのイメージを確立する手も有効だろう。小諸市の例のように、LINEなど大勢の人になじみのあるアプリをMaaSとからめれば、効果も倍増するのではないか。
まち全体で産業観光に力を入れて観光客を呼び込んだり、あるいは地域住民の移動手段を充実させて住みやすさを外部にアピールしたりすることで、新幹線の駅がないまちでも、活気を維持、もしくは取り戻すことができると筆者は考える。
同様の取り組みは全国各地で行われており、その成功に期待したい。