車中泊トラブルを「新参者」のせいにするな! 平成黎明期からあった数々の蛮行、自省すべきはベテランである

キーワード :
,
車中泊は道の駅にとって迷惑な存在なのか――。そこで、車中泊の黎明期を調べてみると、その深い関係性が見えてきた。

一躍人気となった北海道

車中泊のイメージ(画像:写真AC)
車中泊のイメージ(画像:写真AC)

 道の駅は1991(平成3)年、

・山口県
・岐阜県
・栃木県

に実験的に設けられたのち、1993年から全国103か所に設置されて本格的に始まった。

 このことが、当時増加しつつあった車中泊をする人に格好の場所を提供した。1990年代後半、全国各地の道の駅で彼らの姿が報じられるようになっている。とりわけ、集中したのが北海道だった。

 2000年8月、根室市にオープンした道の駅「スワン44ねむろ」に、マイカーを乗りつけて車中泊する旅行者が殺到していることを『北海道新聞』が報じている。

「日曜日だった13日深夜に並んでいた乗用車は48台。多くは札幌、旭川などの道内ナンバーだが、二割ほどは本州ナンバーで、岩手、群馬、習志野、名古屋、三重から遠く姫路まで。それぞれ車の窓をシートで覆うなど眠りやすいように工夫している」(『北海道新聞』2000年8月16日付朝刊)

 駐車料金は無料でトイレも使える。かつ、夜間照明があるのである程度は安全も担保される。さらに、買い物がしたくなったら車でコンビニまで行ける。車中泊と道の駅の台頭が同時期だったのはあくまで偶然だろうが、道の駅の存在が車中泊増加の大きな要因になったのは間違いない。

 車中泊の増加は、観光客が減少していた当時の北海道で「新たな旅行形態」として歓迎された。宿泊費を削っても、食事やガソリンなどなんらかの形で地元にお金が落ちると期待されたためだ。

 2001年になると、車中泊の旅行者目当ての観光施策も本格化している。函館市(当時は恵山町)の道の駅「なとわ・えさん」では車中泊客をあてこんで、午前9時から朝イカを販売し話題になっている。

全てのコメントを見る