車中泊は台湾でも大ブーム! 「ライトバン」販売絶好調が描く未来の市場とは

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台湾ではここ3年、小型乗用車の需要が低迷しているなかで、ライトバンの需要が高まっている。いったいなぜか。

コロナがきっかけ

台湾中部の人気観光地「日月潭」に駐車しているT6.1カリフォルニア(画像:ワイズコンサルティング)
台湾中部の人気観光地「日月潭」に駐車しているT6.1カリフォルニア(画像:ワイズコンサルティング)

 台湾ではここ3年、小型乗用車の需要が低迷しているなかで、ライトバンの需要が高まっている。2022年のライトバン新車販売台数は3万7730台と前年比5%増で、過去10年で最高となった。販売好調の背景には、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う車中泊キャンプのブームがある。

 台湾では感染拡大をきっかけに、郊外での車中泊キャンプで余暇を費やす人が増えた。キャンプを意味する中国語「露営」のグーグル検索回数は、2019~2022年の月間平均で2016~2018年と比べて約45%増加した。コロナ禍で海外旅行が困難になり、域内旅行をする人が増えたためだ。また、都心の映画館やレストランではなく、人の少ない郊外で余暇を過ごす方がコロナ対策になるという理由も大きい。

 以前は、登山や釣りをして野外でキャンプするスタイルが中心だったが、現在は車中泊キャンプの方が人気だ。野外でのキャンプはテントや寝袋などを用意しなければならず、野外での過ごし方も知っていなければならない。また、登山の場合は相応のテクニックと体力が必要になる。それと比べて、車中泊キャンプはキャンプ未経験者でも手軽に楽しめる。

 キャンピングカーを意味する中国語「露営車」のグーグル検索回数は2019~2022年の月間平均で2016~2018年の2.1倍に増加した。キャンプを意味する「露営」以上に検索回数が伸びたことがわかる。

 車中泊キャンプはSNSでも話題になっている。車中泊キャンプに適したスポットやキャンプ場に関する情報、キャンプ中の写真などをシェアし合う台湾最大の車中泊キャンプ関連のフェイスブックグループ「車床天地」は、2019年初頭は登録メンバー数がわずか約9万人だったが、コロナ禍でのブームに伴い、現在は約40万人と4倍以上に増加した。

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