車中泊トラブルを「新参者」のせいにするな! 平成黎明期からあった数々の蛮行、自省すべきはベテランである

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車中泊は道の駅にとって迷惑な存在なのか――。そこで、車中泊の黎明期を調べてみると、その深い関係性が見えてきた。

昔からネガティブイメージな「車中泊」

車中泊のイメージ(画像:写真AC)
車中泊のイメージ(画像:写真AC)

 コロナ禍における車中泊ユーザーは、新型コロナウイルスの感染リスクを避けられるという利点もあり、急増した。ただ人気の一方で、ごく一部のユーザーが「道の駅」で勝手にコンセントを使う「盗電」などの迷惑行為を行っているため、車中泊禁止とするところも出ている。社会問題に触れる事態が少しずつ明らかになっているのだ。

 車中泊は道の駅にとって迷惑な存在なのか――。そこで、車中泊の黎明期を調べてみると、その深い関係性が見えてきた。

 まずは、過去の状況から語っていこう。

 かつての車中泊のイメージは、極めてネガティブなものだった。車中泊はもともと鉄道かいわいの言葉で、ダイヤがおおむね乱れたときによく使われていた。事故や災害により、列車が乗客を乗せた状態で動かず、そのまま一夜が過ぎてしまう――そんなときに

「○○人が車中泊」

とメディアで使われていた。

 筆者(ハプスブルク吉野、ビークル愛好家)が資料を調べた限り、鉄道用語を援用する形で、「車で寝て一夜を過ごすこと」も車中泊と呼ぶようになったのは、

「1980年代から」

である。

 しかし、当時は「車中泊 = 危険な行為」と考える人も多かった。有り体にいえば

「車で寝ると死亡する」

と思われていたのだ。

 というのも、車内でエアコンを使うためにエンジンをかけっぱなしにして寝たら、一酸化炭素中毒で死亡するといったことがよくあったのである。

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