JR四国が「駅の商業施設化」に全集中するワケ 現在高松駅で新駅ビル工事急ピッチ、赤字ループの特効薬となるか?
約70の店舗が入居する新しいJR高松駅ビルの新築工事が2023年度下期の完成に向けて急ピッチで進んでいる。経営危機のJR四国は駅周辺の活性化と増収を期待しているが……。
サンポート高松活性化への期待も

もうひとつの理由として考えられるのが、かつてJRの宇高連絡船などが発着していた高松港西側を埋め立てて造成したサンポート高松のにぎわいに貢献することだ。
サンポート高松には国の合同庁舎、複合商業施設の高松シンボルタワー、JR四国のホテルなどが整備され、瀬戸内国際芸術祭の舞台のひとつになっている。
さらに、香川県が最大収容1万人規模の新アリーナを建設しているのに加え、四国電力が外資系ホテルの誘致を進めている。
新高松駅ビルの隣接地では、香川県さぬき市にある徳島文理大学香川キャンパスが高松駅キャンパスと名称を改め、2025年に移転する予定だ。
サンポート高松は官民の施設を集めた高松市の新しい中心部と位置づけられ、高松駅前を経由して丸亀町商店街など中心商店街につながっている。
高松市も今後に期待

しかし、高松市のサンポート地区都市再生検討委員会では、来訪者の滞留場所となり、にぎわいを創出する施設が少ないとする問題点が指摘された。
高松市まちづくり推進室は
「JR四国の計画は市と歩調を合わせたものではないが、市が考える問題点解消に打ってつけ。新たなにぎわいをサンポート高松にもたらしてくれるのではないか」
と期待している。
高松市は緩やかな人口減少に入っているものの、コロナ禍前まで高松駅や市内の路線バス、高松琴平電気鉄道の利用者は微増していた。
厳しい財務状況から駅ビルの建設費をねん出したJR四国の挑戦は、高松市中心部を活性化させ、念願の増収をもたらすことができるのだろうか。