廃止された「料金所」と生き残った「料金所」、いったいどこが違ったのか?
廃止された理由

次に、廃止された料金所だが
・豊橋本線料金所(東名)
・米原本線料金所(北陸自動車道。以下、北陸道)
・山崎本線料金所(中国自動車道。以下、中国道)
などがある。これらの料金所は、主に高速道路の通行券をチェックするための、検査場として設置されていた。
1990年代まで、高速道路は現金やハイウェイカードで高速料金を支払うのが主流だった。ICで通行券を取り、降りるICの料金所で通行券を渡して、規定料金を支払っていた。
ただこのシステムでは、道中のサービスエリアで知り合いと通行券を交換したり、周回走行したりしているにも関わらず、短区間の料金を支払う「不正通行」が問題となっていた。
そのため、正しくポイントを通過したことをチェックするための料金所が設置されていた。これらでは高速料金の支払いがあるわけではなく、通行券を料金所に渡して、チェックしてもらっていた。
しかし2000年代に入り、ETCカードが普及して、乗ったICで通行券を取って高速道路を走行する人が減少したため、料金所による通行券チェックの役割もほとんどなくなった。結果、料金所は廃止されたのだった。
渋滞緩和のために廃止

高速道路に料金所があると、走行車は半ば強制的に減速をしいられるため、渋滞原因になる。前述の、通行券チェックの料金所も渋滞原因となることから、廃止がされた経緯がある。
首都高湾岸線に設置されていた大井本線料金所も、かつては料金所手前にあるランプに料金所が設置されておらず、高速料金発生の起点ポイントとして設置されていた。
しかし、大井本線料金所が渋滞原因になっていたため、渋滞緩和を目的に2018年5月、料金所の役目を終え、後日に料金所が撤廃された。そして、手前の各ランプ入り口には新たに料金所が設置されることになった。
全国の高速道路では、大井本線料金所のように渋滞原因となっているところが多い。渋滞緩和にむけて、さまざまな取り組みが検討・実施されているのだ。
料金所通過の際のポイント

高速道路の料金所にはさまざまな役割がある。また、廃止された料金所も跡地が残っていたり、パーキングエリアが設置されていたりする。
現状の料金所を通過する際、一般レーンとETCレーンがあるため、まずは自分が入るレーンを間違えないようにすることが肝心だ。早めの段階でレーンをしっかり確認して、車線どりしよう。
料金所の通過前後は、前後左右の車に気をつけること。またETC車の場合、料金所通過の際に速度を出しすぎないようにすること。これらを気をつけなくてはいけない。料金所の通過は、とにかく慎重に行おう。
そして、料金所の設置されている意味やポイントを理解し、高速道路について知識を深めれば、より高速道路の走行を安全で楽しくできる。ぜひ実践してほしい。