「スマホ位置情報で事故防止」へ実証実験 「死角に車両」運転手へ自動通知 出前館など

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出前館は、KDDIなどと共同で、公道においてスマートフォンの位置情報を活用し、運転手に車両の存在を通知して安全運転を支援する実証実験を実施すると発表した。

板橋区の公道で実験

実証実験の機能イメージ(画像:出前館)
実証実験の機能イメージ(画像:出前館)

 出前館(東京都渋谷区)は1月30日、KDDI(東京都千代田区)、三井住友海上火災保険(東京都千代田区)、MS&ADインターリスク総研(同)と共同で、公道においてスマートフォンの位置情報を活用し、運転手に車両の存在を通知して安全運転を支援する実証実験を実施すると発表した。期間は2023年2月1日から2月28日までで、トヨタ自動車(愛知県豊田市)と日本交通(東京都千代田区)とも連携する。

 今回の実証に向け、KDDIはトヨタ自動車と共に、全球測位衛星システム(GNSS)で計測したスマートフォンの位置情報をもとに、自転車、原動機付自転車、自動車が同じ交差点に接近した際に、それぞれの運転手のスマートフォンへ自動通知する機能(以下、「本機能」)を開発。交差点の死角に隠れている自転車、原動機付自転車、自動車の存在を、それぞれの運転手が事前に把握することができる。通知方法も安全面に配慮しているという。

 実証実験は、東京都板橋区の公道で行う。出前館と日本交通は、本機能を搭載したスマートフォンを通常業務の中で利用する。自転車・原動機付自転車・自動車の位置情報はトラッキングサーバーに定期的にアップロードされ、見通しの悪い交差点付近において、自転車・原動機付自転車・自動車が接近したことをトラッキングサーバーが予測・検知すると、通知音・バイブレーション・警告画面を通じて、それぞれの運転手に自動通知する。

 本機能による事故削減効果や受容性を検証し、自転車・原動機付自転車の運転手に対しては運転後、運転中に潜んでいた危険をフィードバックし、従業員への適切な運転指導を支援する。

 三井住友海上とMS&ADインターリスク総研は、事故の削減・被害軽減効果のデータ提供・検証、およびリスクマネジメント支援等を通じて実証を支援する。

 各社は、実証実験で得られた成果をもとに、自転車・原動機付自転車と自動車の事故削減に向けた取り組みを継続。本機能の普及に向けさまざまなパートナー企業と連携し、本機能の社会実装を目指すという。

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