飛行機内の「無料Wi-Fi」、実は日本が特別だった? 導入から10年、その変遷を辿る
国内で導入されて約10年

機内Wi-Fiに対応した飛行機でのインターネット利用が当たり前になりつつある。
昔は搭乗する飛行機のドアが閉まると、携帯電話の電源を切るよう指示されていた。飛行機に乗っている間はインターネットに接続できなくて当然、そんな時代を思うと隔世の感すらある。
ただ導入当初は、上空での接続エラーも頻発していた。現在、日本発着便で機内Wi-Fiが利用できるようになって10年あまりたった。
日本国内線において、全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)では無料で利用できる。さらに、東京や大阪などを発着する基幹路線のみならず、地方路線にも広がりつつある。
国際線が先でJALが先行

日系航空会社では、JALが2012(平成24)年7月から国際線機内インターネット接続サービス「JAL SKY Wi-Fi」を開始したのが最初だ。続いて、ANAが2014年3月から国際線機内インターネット「ANA Wi-Fiサービス」を導入した。ただ、いずれも利用は有料で、国際線は現在も有料となっている。
国内線では、JALが2014年7月から開始した。当時、スマートフォンやタブレットなどのデジタル端末で映像コンテンツや観光ガイドなどを閲覧するのは無料、インターネットやEメールの受信、SNSなどを利用する場合は
・30分:400円
・450マイル以下の路線:500円(スマートフォンの場合)
などの有料プランがあった。ちなみに、上級会員向けに、無料で利用できるクーポン券が提供されたことも。
一方、ANAが国内線の機内Wi-Fiサービスを開始したのは、2016年1月だ。乗客自身のデジタル端末でテレビ番組をリアルタイム視聴できるほか、機内誌『翼の王国』をはじめとした電子書籍などが無料で楽しめるのをアピールしていた。インターネットの接続は
・40分:550円
・時間無制限:1050円
と有料だった。