国際線「ファーストクラス」が次々と廃止されるワケ それに抗うシンガポール航空の挑戦とは

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ファーストクラスを近年廃止する航空会社も出てきている一方、長く運用する航空会社も多い。そのひとつが、シンガポール航空だ。

運賃はエコノミーの約10倍

 国際線ファーストクラスの運賃は、決して安くはない。例えば、JALの東京-ニューヨーク線(往復)の場合、約200万円。エコノミークラスが約20~30万円と考えると、約10倍だ。

 しかも1機あたり数席しかない、まさに特別な座席である。マイルでファーストクラスに搭乗できる航空会社もあり、実のところお金(またはマイル)を出せば誰でも乗ることはできる。ただ実際には、世界各国の首脳や大臣、各界の著名人、大企業の社長、富裕層らセレブリティが利用するイメージがある。

 航空各社ともファーストクラスは自社の最上クラスにあたり、しかも高い運賃で乗ってもらえる上客だ。その利用客に対し、まさに至れり尽くせりのサービスを提供するのは当然といえる。実際、航空各社が自社のファーストクラスについて紹介する以上に、

「搭乗して体験しないとわからない部分」

も非常に多い。

 近年、ビジネスクラスの進化でやや影が薄くなりつつあるものの、ファーストクラスの存在感はやはり違う。ファーストクラスを続ける航空各社の営業戦略も垣間見られる。

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