ひと月20~40万円! スターフライヤーの「航空券+家賃」サブスクは成功するのか その功罪を考える
サブスクの課題点

サブスク利用者は「乗り放題」」という言葉に過度に惑わされず、冷静に価値を評価しなければならない。すでに多くの人が、そもそも乗り放題のメリットを感じるくらい多く利用するのか――と指摘している。
会社から地方移住を認められ、実際に住むことになったとしよう(まさに今回のサブスクはそういう人たちを対象にしている)。さて、彼らがサブスクを使って、東京などへ高頻度に移動することなど、あるのだろうか。
地方に移住する限り、できるだけその地で時間を過ごすのが自然な流れだ。そうであれば利用頻度は限られる。航空券を都度購入した方が安上がりになるかもしれない。
それを見越して、JALやANAの実証実験ように、サブスクの料金が徹底的に下げられることも考えられる。実験では実際にそうなっているが、果たして航空会社の収益性にどこまで結びつくのかはまだ見通せない。まさに実験段階といえるのだ。
移住の本質と今後の展望

地方に定住しながら、会議参加などの理由で東京に何度も通う人ならサブスクのメリットはあるが、そうなると今度は
「なぜわざわざ地方に住むのか」
といった問題も生まれてくる。
本来の地方移住の目的は、その地で生活のベースをじっくりと築き、人脈を広げ、地域文化の維持・継承・創造に寄与することだ。そう考えて移住を決断した人も多いだろう。実際、こうした人たちによって地方は活性化し、東京への一極集中は何とか解消され、全土の総合的な発展につながることが期待される。ただし、娯楽のために東京に行くといった理由でサブスクを多用すれば、都会と地方の
「文化格差」
は温存され、元来の地方の魅力再発見、定住の魅力向上とは相反する行為になる。
そのためには、地方にもさまざまな努力が求められる。今後はさらに地域間の競争が激しくなり、一層の取り組みが求められるだろう。航空会社と地方との
「サブスクを通じた共闘」
はこれからますます重要性を増してくるのだ。