もはやLCC並み? 大手航空会社の「最安運賃」改変続行、JALも国内線で実質値上げか
エコノミークラスのライト運賃が、欧米をはじめ、アジアの航空会社もここ数年で次々導入されている。どのような運賃で、狙いは何なのか。
エコノミー・ビジネス以上の「格差」

最安運賃で利用する客に対して厳しくなる流れは、今後も続くだろう。デルタ航空は、最安のベーシックエコノミー運賃の場合、上級会員であっても空港での直営ラウンジの利用不可。新型コロナ禍から一転して利用者が急増し、空港ラウンジが混雑しているのが理由だ。
航空会社によっては、上級会員だとライト運賃でも事前座席指定や受託手荷物を無料とするところも。一方、ライト運賃だとそれなりに高いランクの上級会員でも優遇しない航空会社も少なからず存在する。
ちなみに、マイルの積算率などもエコノミークラスの運賃で「改悪」が続く。搭乗した航空会社のマイレージだとためられるが、例えば、カンタス航空に搭乗してJALのマイルをためようとすると「積算不可」のパターンが増えた。予約クラスが同じでも数年前は「70%」「50%」だったものが、今は「30%」ということも。
航空会社にとって、運賃は最大の収入源である。高い金額を支払う客を厚遇するのは当然とはいえ、最安運賃だとますますサービスが厳しくなる傾向は、多くの利用客にとって好ましいとは言い難い。