存続模索する「近江鉄道」 大阪直結の新線構想は起死回生策となりえるか?
滋賀県東部を走る近江鉄道は、鉄道部門の赤字が続き、苦境に立っている。鉄路存続への模索の動きを解説する。
知事参加のワークショップ開催

近江鉄道を活性化させるためのワークショップは、2022年11月19日に、東近江市の平和堂アル・プラザ八日市のアピアホールで開催された。平和堂というスーパーマーケットは、滋賀県を中心に京都府や福井県にも店舗を構えている。
平和堂のアル・プラザ八日市は、近江鉄道の八日市駅から徒歩で5分の場所にあるため、そこでワークショップを開催することは、参加者に近江鉄道利用を促すことになり、それ自体が近江鉄道の活性化につながる。
ワークショップは、6つのテーブルに分かれて実施され、1つのテーブルに6~7人が座った。主催者から与えられたテーマについて、付箋紙に書き込んで、それを模造紙に貼っていく。この日は、滋賀県の三日月大造知事や近江鉄道の営業部長である山田和昭氏も、議論に加わり、参加者と一緒に知恵を出し合った。
このようにみんなが共通の課題の解決に向けて知恵を出すことは良いことであり、知事が率先してワークショップに加わることで、沿線の自治体関係者に対しても、高いモチベーションを維持させることにつながる。