異例の3社協力! JR東・東武・京成の足立区「鉄道イベント」はなぜ実現したのか
「鉄道の日(10月14日)」に併せて、東京都足立区でJR東日本、東武鉄道、京成電鉄が参加するイベントが開かれた。複数の鉄道会社が集結しての開催はきわめて異例。なぜ今回実現したのか?
来場者と社員、ウィンウィンの関係
あるベテラン社員は「若い社員が自分たちの仕事を子どもたちに伝え、楽しんでもらうことで、社員自身の仕事に対するモチベーションが高まる」と言い、今回が「来場者の方々と社員の両方が楽しめてWin-Winの関係を持てるイベントです」と説明してくれた。
別のベテラン社員は「今の若い社員の中には、不動産業や商業など、鉄道事業以外の業種に就くことを希望する人が多いので、このようなイベントを通して鉄道の仕事に対するモチベーションを高めてほしい」と語った。
実際に筆者(川辺謙一、交通技術ライター)は、会場で若い社員が生き生きとしている姿を見ることができ、子どもたちだけではなく、社員たちも笑顔になって楽しんでいると感じた。
つまり、鉄道会社がこのようなイベントに協力することは、「社員のモチベーションが上がる」という大きなメリットがあったのだ。だからこそ、鉄道会社3社が協力し合うという異例の鉄道イベントが実現したのだろう。
鉄道会社の社員のモチベーションが上がることは、鉄道輸送の根幹である安全性の向上にもつながる。それゆえこのような鉄道イベントが今後も増えてほしいものだ。