ヘッドアップディスプレーはなぜ不人気なのか? 体験者「かっこいい」の評価も、ホンネは「意識散る」 今後は定着するのか

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欲しい情報が目の前に浮かび上がる見た目が人気のヘッドアップディスプレー。しかし、「意識が散るから逆に危ない」との声も。今後の行く末とは。

見た目重視のおしゃれアイテムか

ダッシュボード周り(画像:写真AC)
ダッシュボード周り(画像:写真AC)

 HUDによるサポートを体験した人からは、

「かっこいいからオプションで付けたけど、常に視界の端っこでチラつくのはちょっと…。思った以上に邪魔だった」
「試乗で体験したときはワクワクが勝ったけど、意識が散るから逆に危ないかな」

という声も。体験としての喜びはあるものの、実際に運転してみると違和感を覚えたという声が多かった。

 さらに焦点距離の違いも、運転好きの間でしばしば挙げられるHUD関連の難点だ。2台、3台、それ以上先で動く車両を見て運転するドライバーの多くは、遠い距離に焦点があっている。そんな状態で不意にフロントガラスのHUD表示を見ようとすると、焦点を合わせるためのタイムラグが発生してしまう。必然目を凝らす時間が長くなり、意識が手元に移りやすくなる……ということだ。

 しかし一方、これらの問題は、従来の速度メーターを使っている状態と変わらない点にも注目したい。車速を知ろうと手元を見たり、標識を見たりするため、正面以外へ目を向けるのはまっとうな運転といえるはず。HUDの搭載有無に関係なく、ドライバーはその危険を冒しているのだ。

 欲しい情報が目の前に浮かび上がってくるという、SFチックな見た目がインパクト大なHUD。だからこそ、“見た目のわりに”という色眼鏡で見られている節があるのかもしれない。

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