キャッシュレス決済で「タクシー乗り逃げ」詐欺が多発? 巧妙手口を現役ドライバーが激白

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タクシー業界の内情を知る現役ドライバーが、業界の課題や展望を赤裸々に語る。今回は、タクシー料金の支払にも広く利用されつつある「キャッシュレス決済」をめぐるトラブルについて。

乗客の半数以上がキャッシュレス決済

街を行くタクシーのイメージ(画像:写真AC)
街を行くタクシーのイメージ(画像:写真AC)

 東京都内では約4万7000台のタクシーが、都心から下町、住宅街まで、まさに迷路のような道を日夜走り回っている。ここでは現役タクシー運転手の筆者が見てきた現場でのエピソードを紹介しつつ、タクシー業界が抱える課題を取り上げてみたい。

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 東京のタクシー運賃値上げが、2007(平成19)年以来、また改定される。改定時期は「間もなく」ということだ。

 背景には、ロシアによるウクライナ侵攻のあおりを受けた燃料価格の高騰がある。これが多分に漏れずタクシー業界の経営を圧迫している。

 それから、まだ続いている新型コロナ感染症による収益減もある。大不況の予兆があるというのに、ここで値上げすると、乗り控えや客離れがしばらく加速するだろう。タクシー業界で働く者はもちろん、庶民にとっても値上げはまったく頭が痛い。

 さて、このように客が少ない中で、キャッシュレス決済を利用した「乗り逃げ犯」の一例を紹介する。

 昨今はタクシー利用者の半数以上が、現金ではなくキャッシュレス決済だ。便利な支払方法なので、多い日だと実に8割を超える日もある。

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