キャッシュレス決済で「タクシー乗り逃げ」詐欺が多発? 巧妙手口を現役ドライバーが激白

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タクシー業界の内情を知る現役ドライバーが、業界の課題や展望を赤裸々に語る。今回は、タクシー料金の支払にも広く利用されつつある「キャッシュレス決済」をめぐるトラブルについて。

タクシーチケットや福祉券での事案も

街を行くタクシーのイメージ(画像:写真AC)
街を行くタクシーのイメージ(画像:写真AC)

 深夜の疲れた目でこれらを確認するのも大変といえば大変だ。経験から言うと、疲れた日に限って不正チケットに引っ掛かるものである。

 こちらで使えないチケットを見破って指摘すると「ごめんごめん、気が付かなかった」などと言いながら、舌打ちで金を払っていく。

 降りてから、筆者に向かって暴言まで言い放つ者まで。世の中には理解の及ばない人が少なからずいる証拠で、客商売は全く油断ならないものだと痛感させられる。

 キャッシュレスでも、交通系ICカードのSuicaやPASMOの乗り逃げはない。ただの料金不足だから、その場で解決する。

 もうひとつ加えると、区役所で発行している無料のタクシーの福祉券。これは故意なのか、利用者が降りた後に100円券、300円券、500円券の枚数を確認すると「アレレ?」と気落ちする。枚数が何枚か足りないことが間々あるのだ。

 また年度末で利用期限が近いと「運転手さん、悪いんだけど正規より半分の値段でいいから買い取ってよ」などと懇願される。レアに思われるケースかもしれないが、何度もあった。

 貴重な税金で成り立つ福祉券。不正に手を貸すわけにはいかないので断るが。何とも詮無い気持ちになってしまう体験ではある。

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