タクシー「乗り逃げ」されたら、運転手はいくら負担しなきゃいけない? 最も多い被害額と手口とは

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タクシー業界の内情を知る現役ドライバーが、業界の課題や展望を赤裸々に語る。今回は「乗り逃げ被害」について。

被害額は数百円から数万円まで

街を行くタクシーのイメージ(画像:写真AC)
街を行くタクシーのイメージ(画像:写真AC)

 東京都内では約4万7000台のタクシーが、都心から下町、住宅街まで、まさに迷路のような道を日夜走り回っている。ここでは現役タクシー運転手の筆者が見てきた現場でのエピソードを紹介しつつ、タクシー業界が抱える課題を取り上げてみたい。

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 乗り逃げ(無賃乗車)被害は、思い出したくないほど運転手はダメージを受ける。

 筆者の場合、最高額3万3000円からワンメーター420円まで、少なくとも10回以上は経験がある。3万3000円の被害のときは、ショックのあまり警察への被害届を出した後、そのまま早退までした。

都内では月に1000件の被害?

 都内のタクシー会社は、ハイヤー会社も含めると約400社ある。ただし、普段都民の足として目にするタクシー会社は、約300社超と覚えておけばいいだろう。

 筆者の所属する会社は所有台数が100台以下で、大手と準大手は別として、この規模のタクシー会社は多いと言える。

 さて、筆者の社全体の乗り逃げ被害は、月に2~3回くらい。金額だと1万円未満が多い。

 どんな額であれ言うまでもなく手痛いが、とはいえ被害が決して高額ではないことについて、会社は“犯人”たちが「大事にならない金額」を見積もって実行しているのではと推測している。

 仮に当社と同程度の被害を都内各社が受けているとすると、月に1000件前後の乗り逃げが発生していることになる。

 乗り逃げは詐欺罪に当たる。れっきとした刑法犯であることをあらためて強調したい。