中身はほぼ電車! 増え続ける電気式「気動車」にいま注目が集まる理由

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閑散線区で進む電気式気動車の導入。架線の下を運行するようなケースで重宝されている。

電気式気動車とは何か

JR東日本GV-E400系(画像:写真AC)
JR東日本GV-E400系(画像:写真AC)

 気動車(ガソリン・ディーゼル機関などの内燃機関を有する鉄道車両)は、電車とは異なり閑散線区で運用されていることが多い。そのため、首都圏通勤路線のように大規模な新車投入は行われないものの、少しずつ進んでいる。

 近年の傾向として、液体式気動車の新規導入が減り、電気式気動車やハイブリッド気動車の導入が増えつつある。特に注目すべきは、電気式気動車だ。JR東日本やJR北海道では、新型の電気式気動車が閑散線区に続々と投入されている。

 いままで一般的に使用されてきた液体式気動車は、ディーゼルエンジンに液体式変速機を合わせたものであり、自動車でいえばオートマチック車だ。

 ちなみに、自動車でいえばマニュアル車の気動車も以前はあり、機械式気動車と呼ばれる。こちらは、自動車のマニュアル車と同じようにクラッチ操作をしなければならず、運転士に技量が必要だったり、何両もつなげて走るにはそのぶん運転士が必要だったりと、面倒なことが多かった。

 日本では、かつても電気式気動車が試みられたものの、エンジンの出力が低く、発電機も効率が低かった。さらに車両の重量も重くなっていたため、液体式気動車が普及するようになっていった。

 液体式気動車の普及により、長距離・長編成の特急・急行を気動車で運行することができるようになった。一方、地方の閑散線区でも短編成で気動車列車を運行することができ、効率化に結び付いていった。

 客車列車と蒸気機関車の組み合わせはそれなりの人数を必要とする機関区を維持する必要があったが、短編成の気動車で問題がないとなると、そうした大がかりな設備は必要がなくなった。電化の進展と合わせて、非電化線区の気動車化により「無煙化」が進み、動力近代化に大きく貢献してきた。

 その後も気動車は液体式で増備され続けてきたものの、自動車でハイブリッド車が登場し、気動車をモーターで動かす可能性も再度模索され始めた。

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