非エンジニアの個人事業主が40歳を目前に「AI運転支援システム」の開発に目覚めたワケ

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モビリティ分野のスタートアップ企業トップにインタビューするシリーズ企画。第4回目は、AIドライバーアシスタントの開発や交通データの収集と解析を手掛けるPyreneeの三野龍太代表取締役CEO。

自動運転世界の到来はまだ遠い

衝突試験イメージ(画像:Pyrenee)
衝突試験イメージ(画像:Pyrenee)

 三野氏の考える最重要課題は、交通事故が起きないようにすることだ。

「日本だけでも毎日10人前後の人が交通事故で亡くなっています。病院で治療が必要なほどのけがをする人も多い。経済的損失も、世界的に考えると国内総生産(GDP)の3%くらいにのぼり、日本でも毎年、兆単位で発生しています。もちろん、以前よりコロナの影響もあり交通事故は減っていますが、移動で人が死んだり、けがをしたりしていいわけがありません」(三野氏)

 将来的に、自動運転が普及した安全な世界になるという予測もあるが、楽観視はしていない。

「人間がまったくハンドルに触らない自動運転世界の到来は、どんなに早くても50年かかるでしょう」

 当面、人間が運転する世界が続くため、その対策も進められている。例えば自動ブレーキはそのひとつだ。国土交通省が公開している映像からも。結構な確率で衝突が起きている。では、どうやって交通事故を減らすのか。それは、事故原因の分析だ。「見落とし」が一番多いことが警視庁の発表で明らかになっている。

「見落としは、人間であればどうしても起こしてしまいます。ディープラーニングを使った画像認識と人間の認識能力を組み合わせてサポートすれば、見落としは理論的にゼロに近づけられます」(三野氏)

 それを実現するため、GPUチップと状況認識ソフトを組み合わせ、道路上のどこに人がいるかを認識し、その移動を分析、予測する技術を開発した。ドライバーにブレーキのタイミングを気づかせて事故を発生しないようにするためには、さまざまなシチュエーションを今後も学習させなければならない。多くのユーザーが利用すれば、さまざまなシチュエーションがクラウドに集まる。発売後も常にデータを集めて更新し、安全機能を継続的に高めていく。

 Pyrenee Driveは自家用車だけでなく、トラックやバスでの利用も想定している。日本にはトラックなどの事業用車両が約1500万台走っており、車体が大きい分、大事故につながる可能性が大きいからだ。さらに、地図データもどんどん更新してかなければならない。

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