独立したのに超絶ブラック! 物流の救世主「軽貨物ドライバー」を辞める人が後を絶たないワケ

キーワード :
, , , , , ,
旺盛なEC需要の拡大に伴う宅配貨物配送、ラストワンマイル配送の担い手として注目される軽貨物配送だが、課題が生じている。

Amazon配達員の労組結成が意味するもの

 2022年6月、Amazon、もしくはその配達を担う運送会社と業務委託を結び、配達を請け負う個人事業主10人が労働組合を結成し、Amazonに対し労働環境の改善を求めた。

 このニュースは、広く一般ニュースでも報道されたので、ご存じの読者も多いと思う。

 先行する報道から、労組結成の理由として挙げられた課題をまとめよう。

・報酬の実質的な減額
 以前は、荷物1個160円、1日の平均配送個数は160個程度だったが、2020年7月頃から日額18000円に変更された。一方で1日の配送個数は200個を超えることが常態化しているとのこと。

・極めて拘束性が高く、過重労働を強いられる配送指示
 Amazonからは配達ドライバーに対し、配達ルートを指定するアプリの利用が指示されている。実質的に、Amazonから命令のもと、配送を行う形となっているとのこと。また、割り当てられた荷物を断ることもできない。

 このような状況から、「われわれドライバーは働きながら死んでいくような感じ」(労組横須賀支部の男性)という、悲痛な声があがる状況に陥ってしまったのだ。

 それまで1日25600円ほどもらえていた報酬が18000円に減額されたにも関わらず、配送個数は160個から200個に増えたことになる。報酬が30%減ったのに、仕事量は25%アップという状況は、あまりにひどすぎる。

全てのコメントを見る