独立したのに超絶ブラック! 物流の救世主「軽貨物ドライバー」を辞める人が後を絶たないワケ

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旺盛なEC需要の拡大に伴う宅配貨物配送、ラストワンマイル配送の担い手として注目される軽貨物配送だが、課題が生じている。

元プロドライバーでも簡単ではない理由

軽貨物ドライバーのイメージ(画像:写真AC)
軽貨物ドライバーのイメージ(画像:写真AC)

 約25年前、筆者は引越業者のトラックドライバーとして働いていた。引越ドライバーを辞めた後、少しだけ宅配ドライバーのアルバイトをしたことがある。

 結論から言うと、まるでダメだった。

「同じトラックドライバーだからなんとかなるだろう」と、軽く考えていたのだが、宅配の仕事はそんなに甘いものではなかった。

 まず、駐車する場所を探すのが大変だった。引越ドライバーの場合、ある程度時間を掛けて見極めてから、駐車場所を決めることができる。だが、宅配の場合、駐車場所探しに1分もかけていたら、数がこなせない。

 配達する順番を考えるのも大変だった。社員ドライバーたちは、配達伝票をさっと眺め、自ら配達の順番を考え、その順番に従い荷物を積み込んでいく。

 それは配達地域の住所がつぶさに頭に入っているからできる芸当であって、私のように地図とにらめっこしながら配達順を考えていたら、いくら時間があっても足りない。

 結局、私は数日で宅配ドライバーのアルバイトを辞めた。数がこなせないから、思うような報酬が得られなかったこともあるが、決め手となったのは、駐禁の切符を切られたからである。

「あそこはねぇ、すぐ駐禁切られるんだよ」なんて社員ドライバーに言われたが、そういうことこそ、最初に教えてほしいと思ったものだ。

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