アクセルとブレーキの「踏み間違い」どう防ぐ? 英国ではバス運転席に「小型カメラ」設置も

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アクセルとブレーキの踏み間違いにより発生する事故が、社会問題として認識されているのは日本だけではない。英国での取り組みを紹介する。

東京都の補助制度、昨年度で終了

アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故のイメージ(画像:写真AC)
アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故のイメージ(画像:写真AC)

 自動車のアクセルとブレーキの踏み間違いにより発生する事故。どの世代にも起こりうるものだが、高齢者特有という印象が強いかもしれない。

 東京都は2019年、高齢者を対象とした後付け装置の設置補助制度を開始した。

 正式には「東京都高齢者安全運転支援装置設置促進事業補助金」と言うが、これは2021年度中に70歳以上となる人に向け、ペダル踏み間違いなどによる急発進を抑制する装置を購入・設置した場合に、1台あたりの補助限度額を6万円とし都が費用の5割を補助するものだった。

 その後どうなったのか、気になって調べてみると2022年3月末に終了していた。今はEV導入がサポートの流れにある。

英国、MT車からAT車へのシフト

 ペダル踏み間違いは、一旦ペダルから足を離すことでどんな車両でも起こりうるものだが、事故につながるような急発進はオートマ車で起こることが多いと一般に考えられている。

 マニュアル車の場合は、アクセルに加えてクラッチを操作し段階的に加速していく必要があるし、アクセルを踏み込んで加速しようとしても準備が整っていないとエンストすることが理由だ。

 欧州ではマニュアル車の比率が歴史的に高い。

 オートマ車は「動きが鈍く、燃費が悪い」と評価が低かったためである。2016年の時点では、マニュアル車がイギリスにおける販売の65%を占めていた。それでも緩和されたもので、それ以前は約85%を占めていたという。

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