アクセルとブレーキの「踏み間違い」どう防ぐ? 英国ではバス運転席に「小型カメラ」設置も

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アクセルとブレーキの踏み間違いにより発生する事故が、社会問題として認識されているのは日本だけではない。英国での取り組みを紹介する。

ロンドン交通局のバスの取り組み

英ロンドンの交通イメージ(画像:pixabay)
英ロンドンの交通イメージ(画像:pixabay)

 ペダル・エラーは乗用車の印象が強いかもしれないが、車である以上大型車にも起こりうる。

 ロンドン市によれば、ロンドンに出入りする路線バスや観光バスなどにおいて、2010年4月から2022年1月までの約12年間に244件(調査が終了していないものは含まず)のペダル踏み間違いが起きたという。

 ロンドン交通局は、ともすれば大事故になり得るバスのペダル・エラーについて軽視していない。ロンドン交通局の依頼を受けた道路交通研究所は、このペダル・エラーのために、2018年に105ページものレポートを作成した。

 ペダル・エラーは、何が起きたか理解するのが難しいし、ドライバー自身は間違いに無自覚だったりする特性があるため、事故に備えて足元に小型ビデオカメラを設置。それが調査件数の割り出しにも役立った。

バスにおけるペダル・エラーの対策

 バスにおいても、一番ペダル・エラー対策として効果が高いのは、衝突被害軽減ブレーキ(AEB装置)の設置である。ただそれだけでなく、軽減策はいくつもある。

 ペダル・エラーは、運転中に死角があり、後ろを向いたり身体をひねったりすると足の位置が変わりやすいので発生しやすい。これには追加のモニターやミラーを設置して視覚を助ける方法がある。

 アクセル、ブレーキ踏むとそれぞれサインのライトが点灯し、自身がどちらを踏んでいるのか視覚で確認できるようなものも、安価に導入できる方法だ。

 ブレーキ位置の記憶を更新させる頻度を上げる方法も、効果的と考えられる。バスの停車時にニュートラルギアを使い、出発時にドライブギアに入れる方法を取れば、都度ブレーキを踏む必要が出てきてポジションの確認に役立つし、物理的に車が急発進しない。

 慣習的にほとんどのバスドライバーがこの方法を使って来なかったが、これはオートマ車の60%のペダルの踏み間違いを減少するといったエビデンスが出ている。

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