新たな物流問題? 大阪グッドビリーヴ自己破産報道に見る、「3PL」ビジネスモデルの脆弱性

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大阪を拠点とする中堅物流業・グッドビリーヴが自己破産申請の準備に入ったと報道された。その背後には何があるのか。3PL企業のビジネスモデルから考える。

中堅物流業の終焉

物流トラックのイメージ(画像:写真AC)
物流トラックのイメージ(画像:写真AC)

 8月1日、大阪を拠点とする中堅物流業・グッドビリーヴ(大阪府摂津市)が自己破産申請の準備に入ったと報道された。

 グッドビリーヴ社は食品物流に特化した「3PL企業」として業績を伸ばした企業である。3PLについては後で詳しく述べるが、同社のビジネスを簡単に言うと、庫内作業から共同配送までの物流業務を、荷主から包括受託するといった形態である。

 また食品物流の特性である、

・常温
・冷蔵
・冷凍

という「3温度帯」に対応したセンターを全国に設置していたのも同社の特徴と言える。

 一時は100億を超える売り上げを上げていた同社だが、報道によると事業の急拡大による負債の負担が重荷となり、事業が行き詰まったようだ。

 まだ詳細な情報が公表されておらず、事業が行き詰まった正確な経緯が明らかになることを期待したいが、このところ、同じ3PL企業で苦戦する事例がいくつか報じられている。

 そこでこれを機に、3PLの業界が直面する課題を考えてみたい。

「3PL」とは何か

3PLの概要(画像:久保田精一)
3PLの概要(画像:久保田精一)

 最初に「3PL」とは何か、そのビジネスの特徴について紹介したい。

 3PLは「Third Party Logistics(サードパーティーロジスティクス)」の略で、荷主でも物流事業者でもない「第三者」が、荷主の立場にたって物流を担う業態を指す。

 製造業や流通業といった荷主は、自社ではトラックなど物流業務に必要な資産(アセット)を保有していないものが大半だ。そのため実際の物流業務は、運送業、倉庫業といった物流事業者に委託するのが一般的である。

 しかし単に委託すると言っても、大手荷主企業は膨大な数の物流事業者を使っており、その管理には相当な手間がかかる。また、荷主には物流の専門知識がないため、実務は

「委託先まかせ」

になってしまい適切に管理できなくなることも多い。このような課題を背景として出てきたのが3PLという業態である。

 3PLは荷主から物流業務を包括的に受託し、実際の業務は物流業に再委託する。そのため荷主は委託先の管理を3PLに任せることができる。このように管理業務を「3PLにお任せ」できることが荷主にとってのメリットだ。

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