大田区vs川崎市 「多摩川スカイブリッジ」開通の裏にあった、知られざる対決の歴史とは
- キーワード :
- 道路, 羽田空港, 橋, 多摩川スカイブリッジ
2022年3月、羽田空港と川崎臨海部をつなぐ多摩川スカイブリッジが開通したが、その意義はあまり知られていない。歴史からひも解く。
キックボードシェアの実証実験も

現在、大田区側には京急空港線と東京モノレールの羽田空港第3ターミナル駅と、大規模複合施設の羽田イノベーションシティ・羽田エアポートガーデンなどからなる羽田グローバルウイングズがある。川崎市側には医療系の研究機関が集まるキングスカイフロントが広がっている。いまや、多摩川スカイブリッジは、両岸を結ぶ重要な橋なのだ。
整備された橋を利用して、両岸を簡単に往来できるインフラも整いつつある。
神奈川県を地盤にガソリンスタンドやレンタカー事業を展開するサンオータス(神奈川県横浜市)は7月19日、経済産業省より産業競争力強化法に基づく「新事業特例制度」の認定を受け、多摩川スカイブリッジを使ったSEA-Board(電動キックボードシェアリング)の実証実験を7月28日より開始すると発表した。羽田と川崎臨海部にSEA-Boardの専用ポートを設置し、シェアリングサービスを実施する。
両岸では、2022年4月から川崎鶴見臨港バスが「大師橋駅前・浮島バスターミナル~キングスカイフロント~天空橋駅」で2系統のバス路線を運行しているが、運行本数は毎時1本程度と多くない。両岸の発展のためには、電動キックボードやシェアサイクルなどの設置がさらに求められる。
1本の橋をめぐってかつては対立していた両岸が、今はともに歩んでいる――この現状をもっと多くの人に知ってほしいものだ。