下請トラブル多発 でも、物流危機の今こそ「アマゾン」から学ぶべきことがある!

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現代社会に生活する以上、物流と無関係でいられる人は皆無である。一方で、新型コロナ禍やウクライナ情勢など、外的要因に多大な影響を受ける事実もあらためて突きつけられた。この機に、物流の仕組みや暮らしとのつながりを再考してみたい。

アマゾン自社配送網に学ぶべきこと

物流のイメージ(画像:pixabay)
物流のイメージ(画像:pixabay)

 アマゾンの自社配送網については、委託ドライバーの問題などさまざまな議論があるが、今回は触れない。

 ここでは、自社の商品を消費者に届けるために、販売や作業効率といった部分の最適化を図るだけでなく、物流面も含めた全体を最適化しようとする姿勢に注目したい。

 取り組みそのものは、資本が潤沢な巨大企業だからできることであると同時に、重要な視点でもあると考えるからだ。

 現代社会は、高度な分業化によって成り立っている社会である。それによって経済は拡大してきた。世の中がスムーズに回っているときは問題ない。しかし、本当にそれで良いか考えてみる必要がある。

 近頃、経済・食糧の安全保障という言葉が聞かれるようになった。現代社会で完全に外部の影響を遮断することは不可能だ。

 それでも「ないものは欲しいときに、好きなだけ外部から調達すればよい」という考え方は持続可能なのか。見直すときに来ているのかもしれない。