時速110km! 貨物輸送の速達化に貢献、「大出力機関車」の揺るぎない存在価値とは

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貨物列車の魅力は、機関車が力強く貨車を引っ張っていくところにある。最近の貨物用大出力機関車にはどんなものがあるのだろうか。

迫力の音 勾配線区用直流機関車

EH200形(画像:写真AC)
EH200形(画像:写真AC)

 JR貨物の機関車で現在もっとも大出力なのが、EH200形である。出力は4520kW、最高速度は110km/hとなっており、中央東線では特急に交じって走っている。

 この車両は、上越線や中央本線などで使用されている。これらの線区では、従来勾配用直流機関車のEF64形が重連で使用されていたものの、重連運転を解消し、古い機関車を置き換える目的で導入した。

 2車体が連結しているような形であるため、重連運転と同じような力を出すことができ、一方1両ということで線路の使用料を割安にすることができる。愛称は「ECO-POWERブルーサンダー」。この機関車が通ると雷のような音が聞こえる。

 勾配線区での性能は特にすごい。25‰(水平距離1000mに対し25mの垂直距離を持つ勾配)の比較的急な勾配で、1100tの引き出しが可能である。勾配路線で途中に停車することがある中央東線では、なくてはならない機能だ。

 この機関車が得意とするのは、石油輸送である。山梨県や長野県への石油輸送列車では、重い列車を特急のダイヤに影響を与えないようにして運行しなければならないため、ここで本領を発揮できる。

 重連総括制御の機関車が、ひとつの機関車にまとめられた例は、交直流電気機関車にもある。

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