47分の大遅延! 山手線「せき払い」トラブルに見る、コロナ禍の悲しき日本人の姿

キーワード :
, ,
先日、乗客のせき払いが原因で、山手線が遅延したトラブルがインターネット上で話題になった。このようなトラブルを見かけたら、どうしたらよいのだろうか。

過去に起きた乗客同士のトラブル

列車非常停止ボタン(画像:写真AC)
列車非常停止ボタン(画像:写真AC)

 新聞に報道された、過去の乗客同士のトラブルを振り返ってみよう。

 2021年2月27日、北陸新幹線の富山~黒部宇奈月温泉間で男性が「スーツケースがぶつかった」として持ち主の女性と口論に発展した。女性が危険を感じて非常通報装置を押したため、新幹線は約10分間緊急停車。その後、黒部宇奈月温泉駅に到着し、駆けつけた警察が男性を降車させるまで約20分間停車した。

 2010年12月7日、総武線上り電車の本八幡~市川間で、電車内で携帯電話を使っていた40代の男性会社員が60代の男性会社員に注意されるというトラブルが発生した。朝のラッシュ時で電車内は混雑していたが、ふたりの口論はヒートアップ。市川駅で大勢の乗客が乗ってきても治まらず、近くにいた乗客がホームの非常停止ボタンを押した。

 この事件は朝のラッシュ時に起きたため、総武線は上下線計47本が運休し、うち28本に最大で19分の遅れが発生、約7万人に影響が出た。当時の報道では、JR東日本千葉支社が損害賠償を検討しているとある。その後、実際に請求されたかは不明だが、電車内でトラブルを起こせば、巨額の賠償金を背負う可能性も否定できないのだ。

コロナ感染拡大以降の特徴

電車のつり革(画像:写真AC)
電車のつり革(画像:写真AC)

 ただ、報道されないものの乗客の迷惑行為が原因で警察が出動するケースは、日常的に発生している。

 広島県の広島電鉄の事例を見ると、2019年から2022年までの間、乗客同士が口論になるなどして警察が出動したケースは15件ある。たいていは列車が大幅に遅延にしていないため、報道されるには至っていない。

 一方、新型コロナウイルス感染拡大以降、電車内ではマスクを着用せずに乗車したり、大声で話していたりしたことが発端となって、トラブルに発展するケースが相次いでいる。

 2021年に日本民営鉄道協会が実施した調査では、電車内や駅で乗客が迷惑と感じる行為として

「騒々しい会話やはしゃぎまわり」

が最多の39%となっている。

 冒頭で触れた山手線の事例のように、感染拡大以前はあまり気にされなかったことに敏感になる人は多く、それがトラブルの火種になっている。ちなみに同調査では、

「座席の座り方」(39%)
「乗降時のマナー(扉付近で妨げるなど)」(30%)

などが迷惑行為としてあげられている。

全てのコメントを見る