「鉄道オタク」は世界的に少数派だった? オタクがいる国・いない国、決定的な違いとは
日本ではメジャーな趣味のひとつとなっている「鉄道趣味」だが、世界的に見るとどの国でも定着しているものではない。果たしてその理由とは。
「鉄道オタク」は金が掛かる
そもそも、鉄道趣味というのは非常にお金が掛かるものだ。
写真を撮影するためにはカメラが必要だから、まずカメラが買えなければお話にならないし、列車に乗車して旅するためには運賃を払わなければならないが、これも決して安いわけではない。
鉄道模型は欲しい車両を買おうと思えば、簡単に万単位のお金に羽が生えるし、物によっては乗用車が買えるほどの高額な製品まである。「鉄道とは金を失う道」とはよく言ったものだ。
裏を返せば、鉄道趣味が一般的となっている国々は、いずれも豊かな国ばかりだということだ。日本はもちろんのことだが、海外で鉄道趣味が広く浸透している国と言えばアメリカ、イギリス、ドイツ、スイスなど、いずれも経済的に豊かな先進国ばかりである。
逆に鉄道趣味がそれほど浸透していない国というのは、まだ発展途上の国か、一般人が鉄道に深く関わりを持てない国、例えば列車を撮影してはいけない国など、趣味として鉄道に触れる機会がない国だ。
自由な世の中となりつつある現代において、分かりやすい例を挙げて説明するならば、例えば物好きな外国人以外で、北朝鮮の国民が自国の鉄道を撮影できるだろうか。
カメラを持つのも制限されるだろうし、鉄道に向かって撮影していたらスパイ容疑で逮捕されるかもしれない。
例が極端すぎるというなら、社会主義時代の東欧やロシアという例もある。これらの国々では、鉄道を撮影すればスパイ容疑で拘束され、カメラが没収されたという話は耳にたこができるほど聞かされた。