トヨタ、「次世代EV」開発中止は何を意味するのか? EV市場が“一枚岩”で語れなくなった根本理由

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トヨタのレクサス次世代EV「LF-ZC」量産見直しは、EV需要が米欧中で8~47.9%とばらつく中で進む判断だ。電池価格低下やHV需要も絡み、量産時期の見極めが各社戦略の焦点となっている。

量産中止に秘めたトヨタの勝機

LF-ZC(画像:トヨタ自動車)
LF-ZC(画像:トヨタ自動車)

 トヨタ自動車がレクサスブランドで進めていた次世代EV「LF-ZC」の量産開発を取りやめたことがわかった。2023年のジャパンモビリティショーで公開された同モデルは、ギガキャスト構造や車載OS「Arene」、1000km級の航続距離といった先端技術をまとめた象徴的なEVだっただけに、今回の判断は業界内で大きな意味を持つ。

 ただし、この判断はEVからの撤退を示すものではない。世界全体では電気自動車(EV)需要の伸びが鈍りつつある一方で、中国では新エネルギー車の比率が約5割に達するなど、地域ごとの差は広がっている。ホンダ、フォード、GM、VWも投資計画の見直しを進めており、産業全体が加速中心の局面から調整局面へ移っていることは明らかだ。

 こうした状況の中でトヨタが選んだのは開発の中止ではなく、市場投入の時期を後ろにずらす判断だろう。この選択を後退と見るのか、市場の広がりを待つ動きと見るのかで評価はわかれる。

 本稿ではこの判断をひとつの結論として扱うのではなく、複数の将来像がわかれる起点として整理し、5年後から10年後にかけて何が結果を左右するのかを検証する。

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