鍋の定番「ポン酢」、もともとは“鉄道旅行”のお土産だった!

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明治時代以降、鉄道網が整備されるにつれて、旅行の際に持ち帰る土産物の内容に変化が現れるようになる。鉄道により移動時間が短縮された結果、食品を土産物にするようになったのだ。そんな鉄道旅行時代に生まれた土産のひとつが、熱海名産のポンスであった。

調味料メーカーが広めた「ポン酢」の名

おろしポン酢のイメージ(画像:写真AC)
おろしポン酢のイメージ(画像:写真AC)

 1958(昭和33)年に発行された平凡社の『飲食事典』においても、ポン酢という名称は登場しない。料理用の橙の汁の名称は「果実酢」である。この頃まではまだ、ポン酢という名は全国区ではなかった。

 ポン酢の名称が全国区になったのは、「ミツカンぽん酢味つけ」(現在の「味ぽん」)が発売された1964年から。以降、旭ポンズなどの後続メーカーも、ポン酢という名称を採用するようになった。

 なぜポン酢という名称が採用されたかというと、そのほうが食品メーカーにとって都合が良いからだ。例えば「橙酢」という商品名を採用してしまうと、必ず橙の果汁を使用しなければならなくなる。ポン酢ならば、レモン果汁やライム果汁、醸造酢を使っても問題ない。実際、現在のミツカン「味ぽん」の原料は、「かんきつ果汁」と「醸造酢」だ。

 こうして食品メーカーの製品「ポン酢」が全国に広がっていくにつれ、ポン酢の名称も全国区になっていったのである。

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