ハイウェイラジオ「42年の歴史に幕」 なぜ今“一斉放送”は役割を変えるのか? 自動運転時代へ進む「つながる道路」とは

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高速道路の交通情報を支えてきた「ハイウェイラジオ」が42年の歴史に幕を下ろし、音声アプリ「ドラコ」への移行が進む。背景には設備老朽化や維持コストだけでなく、スマホ普及やGPS活用による情報伝達の個別化など、交通インフラそのもののデジタル転換がある。

固定設備からモバイルへの転換

放送継続に不可欠な路傍の設置物(画像:写真AC)
放送継続に不可欠な路傍の設置物(画像:写真AC)

 今回の幕引きが伝えているのは、40年近く続いてきた情報のやり取りが途絶えるということではない。むしろ、その中身が大きく進化を遂げる点にこそ本質がある。放送が終わった後には「ドラコ」という名の新しい音声アプリへ、その役割が引き継がれる。これまでのように道路脇の設備に頼り切るのではなく、個々の手元にあるスマートフォンを使い、走る場所を問わず機能するサービスへと、いよいよ重きが移ってきた。

 従来のようなサービスを維持するには、電波を飛ばす「空中線」と呼ばれる特殊なケーブルを、中央分離帯や路肩に沿っておよそ3kmにわたって敷き詰めなければならなかった。放送の始まりと終わりを知らせる看板もそうだが、こうした設備は常に厳しい外気にさらされており、古くなれば取り替える手間がどうしても欠かせない。

 特に、中央分離帯に張られたケーブルは定期的な張り替えを要し、その維持管理は現場にとって大きな負担となっていた。道路網全体が古くなり、手入れの重みが増すなかで、限られた機能しか持たない固定の設備を使い続けることは、運営の効率を見直す上でも、新しいやり方に道を譲る時期に来たのだろう。

 同時に、ドライバーの情報集めも大きく変わった。走る前にウェブで規制を確かめ、走行中はアプリで状況を掴む流れが、いつのまにか当たり前になっている。守るべき設備に費やす力が膨らむ一方で、利用者の求めるものが通信サービスへと移っている現状は、技術が進んだことによるひとつの帰結といえる。物理的な縛りがある放送設備から、クラウドとつながる柔軟な仕組みへの移行。それは道路の運営をこの先も長く続けていくための、必然的な広がりである。

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