日本の「交通系IC」を脅かす韓国の刺客?――累計900万枚が押し広げるボーダレス移動、交通と決済はどこまで一体化するのか

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キャッシュレス決済比率が58.0%(162.7兆円)に達した日本で、国際ブランド対応のデビット・プリペイドが存在感を増す。韓国発「Travel Wallet」は900万枚の実績を背景に日本市場へ進出し、移動と決済の境界を再設計しようとしている。

為替の壁を溶かす即時両替の威力

トラベルウォレットは国外旅行での利用を強く想定している(画像:トラベルウォレットJAPAN)
トラベルウォレットは国外旅行での利用を強く想定している(画像:トラベルウォレットJAPAN)

 海外旅行という体験には、切っても切り離せない両替の悩みがある。1971(昭和46)年に変動相場制へ移ってからというもの、外に目を向ければ、日々変わる為替レートを気にしないわけにはいかなくなった。

 キャッシュレス決済が広まり、選択肢が増えたことでかえって話が込み入った面もあるが、トラベルウォレットは、こうした移動にともなうお金の負担をデジタル技術で取り除こうとしている。

 このアプリの良さは、今のレートを見て、その場ですぐに残高を移せることにある。旅行が終わった後の戻しや、別の国へ向かう際の入れ替えもスムーズだ。現在、対応している通貨は46を数える。

 手数料についても、韓国ウォンや米ドルなどの基軸通貨なら0%、その他の通貨も状況によるが0.25%から2.5%という低さを守っている。ふだん使うクレジットカードの外貨決済手数料と比べれば、移動のコストを抑えられるメリットは大きい。

 現金の引き出しこそできないが、Visaブランドのカードとして使えるため、既存の仕組みにうまく入り込んでいる。結果として、日本各地で広がるタッチ決済による乗車にもそのまま対応できる。国境を越えた移動と支払いが、途切れることなくつながっていく今の流れをよく表している。

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